産直キッチン(東部会場・富山会場)を開催しました!
- 開催日
- 2025/08/20(水)
- 生産者
- とやまアルペン乳業株式会社、株式会社ファニーファームベジタブル
- 商品
- とやまアルペン乳業(株):とやま生協牛乳、プレーンヨーグルト生乳仕立て など、(株)ファニーファームベジタブル:地場産小松菜(少量)
8月20日(水)、東部センターで2025年度「産直キッチン」を開催しました。
「産直キッチン」とは、生産者と交流しながら産直産地の商品についてに学び、生産者と一緒に商品を使った料理を作って味わうことで、商品の良さやおいしい食べ方を知ることができるイベントです。
今年は、2025年2月に産直産地になった(株)ファニーファームベジタブルの前川さんと、プライベートブランド商品「とやま生協牛乳」の生産者であるとやまアルペン乳業株式会社の西田さんにお越しいただきました。
はじめに、(株)ファニーファームベジタブルの前川さんから、「地場産小松菜(少量)」の栽培のこだわりやご苦労されていることを伺いました。

(株)ファニーファームベジタブルの前川さん
(株)ファニーファームベジタブルは、富山市で小松菜を栽培しています。
障がいを持つ方たちの働く場を作りたいという想いから、年に何度でも収穫でき、栽培方法や収穫作業について早く経験を積める小松菜栽培を始めたそうです。
「地場産小松菜(少量)」の最大の特徴は、生で食べられる小松菜であること。魚粕や油粕などをブレンドしたオリジナルの有機肥料をすき込んだ土で栽培することで、えぐみが少なくなり、生で食べてもおいしい小松菜になっています。
また、前川さんは「ハウスの中で自分がかじれる小松菜をつくりたい」と考え、防虫ネットや木酢液を使うことで、農薬の使用を極力抑えています。
近年の猛暑が小松菜栽培に影響を及ぼしているというお話も聞かせてくださいました。暑さ対策として、高温に強い品種に変えたり、遮光シートで日陰を作ったり、早朝だけでなく夜中にも水やりをするなどの対策を行って、やっと夏の小松菜が収穫できるようになってきたそうです。
人間も暑さに大変な思いをしている今年の夏、生産者さんがご苦労されていることが参加した皆さんにも伝わりました。

とやまアルペン乳業(株)の西田さん
次に、とやまアルペン乳業(株)の西田さんから、牛乳を取り巻く事情や、とやま生協のプライベートブランド商品についてお話を聞きました。
牛乳の原料である「生乳」は、時間が経つほどおいしさが失われていくため、できるだけ早く殺菌することが大切。「とやま生協牛乳」は、県東部の酪農家から届く生乳を「とやま生協指定乳」として使い、搾乳から3時間以内に殺菌処理がされているため、牛乳本来のおいしさが楽しめるそうです。
また、生協専用のタンクで管理されているため、ほかの生乳とは一切混じらないことも教えていただきました。
しかし、酪農家や牛乳の現状は大変厳しいということもお話くださいました。新型コロナウイルス感染の影響で牛乳・乳製品の消費が激減したことや、海外での戦争や円高が飼料の値段を高騰させ、酪農家の8割以上が厳しい経営を強いられているそうです。
西田さんは「安全・安心な牛乳がずっと飲めるように、少しでも多く富山県産の牛乳を飲んでいただきたいです」とおっしゃっていました。
お話を聞いた後は、参加者が4グループに分かれ、(株)ファニーファームベジタブルの小松菜、とやまアルペン乳業(株)の牛乳をたっぷり使ったレシピで料理をつくりました。

夏休み中ということもあり、お子さんも参加してくれました!上手な包丁さばき!

「とやま生協牛乳」から作ったカッテージチーズをのせた生の小松菜サラダ
「地場産小松菜(少量)」は炒めるとよりいっそう鮮やかに。料理が完成に近づきほかの具材と合わさると、「色がきれいだね~」という声が聞こえてきます。
ミルクもちやスムージーなど、牛乳をたくさん使えるデザート、ドリンクもあり「これならいっぱい牛乳が使えるね」「どんな味かな」と皆さん試食が楽しみな様子。

一口揚げグラタンのフィリングづくり。ホワイトソースに小松菜の緑が鮮やか。

(上から時計回りに)豚肉ときくらげの和風たまご炒め、小松菜とちくわの胡麻みそバター炒め、一口揚げグラタン、カリカリベーコンとカッテージチーズのサラダ、(中央)ミルクもち、グリーンスムージー
「小松菜を初めて生で食べました。えぐみがなくておいしい!」「小松菜のサラダはパンにはさんでサンドイッチにして食べてもおいしかった」など、生で味わえる小松菜のおいしさに皆さんびっくりされていました。
牛乳をたっぷり使ったグラタン、グリーンスムージーも好評で、おかわりされている方もいらっしゃいました。
試食後のお話では、この夏の暑さが、小松菜にも生乳を作ってくれる乳牛にも悪影響を及ぼしていることが分かりました。
生産者の努力や苦労を知り、今回の調理で学んだおいしい食べ方も活用して、商品を無駄なく、おいしく食べることが大切だと感じていただくことができました。
参加者 21人
富山会場の様子
8月22日(金)には、富山会場(富山市金屋)でも産直キッチンを開催しました。
東部会場と同じく、まずは(株)ファニーファームベジタブルの前川さん、アルペン乳業(株)の西田さんから商品のこだわりについてお聞きし、質疑応答を行いました。
「牛乳にもこの暑さの影響はありますか?」という質問に対しては、「この暑さでは牛も夏バテしています」と西田さん。夏バテした牛はえさを食べずに水ばかり飲んでしまい、牛乳が薄くなってしまうのだそう。この影響は9~10月まで続くため、商品化できない牛乳が増えることで牛乳不足になってしまう可能性もあるとのことでした。
参加者のみなさんは真剣にお話を聞いておられ、生産者のこだわりや苦労をより身近に学べる機会となりました。

生産者のお話の様子
お話をお聞きした後は富山会場でも、地場産小松菜やとやま生協牛乳を使って、みなさんで調理・試食を行いました。夏休み中の小・中学生の参加もあり、調理は和気あいあいとした雰囲気で進みました。
小さなお子さんもママと一緒に料理に挑戦!食材を切ったり炒めたり、たくさんお手伝いをしてもらいました😊

アルペン乳業の方も一緒に料理しました!

ぼくもお手伝い!

ベーコンを一枚一枚丁寧に焼いてくれました

こちらは手慣れた様子で小松菜を切っていました。頼もしい!

グラタンは牛乳のうまみたっぷり!
完成した料理をみなさんで試食。
牛乳と小松菜をふんだんに使用した料理の数々を、「どれもすごくおいしい!」とペロリと完食されていました。特にみなさんから好評だったのは、油揚げに牛乳と小松菜で作ったホワイトソースを詰込み、チーズで蓋をした「一口揚げグラタン」。揚げの香ばしさとホワイトソースのコクがとても良く合っていました😋
生産者のみなさんから直接お話を聞いて、実際に舌で味わって、商品のこだわりや魅力をたくさん学んだ産直キッチンになりました!

全員で手分けして作った料理、どれもおいしいね!
参加者 22人
参加者の感想
- 小松菜はえぐみが全くなく、生でいろいろな料理に加えてみたいと思いました。
- サラダでいただいた小松菜が大変美味しかったです。口に残るスジやえぐみがなく、食べやすかったです。調理法もたくさんあり、勉強になりました。
- ファニーファームベジタブルさんも、アルペン乳業さんも「我が社はこれを大事に生産している」というこだわりがヒシヒシと伝わりました。何気なく見て注文していた小松菜や牛乳を、これからは生産者さんお一人お一人の努力を感じながらいただきたいと思います。
- どちらの企業も自社の商品に誇りと自信を持っておられ、頼もしい限りです。これからも私たちのために、安全・安心な商品の提供をお願いします。