9月23日(火)、ボルファートとやまにてファシリテーション講座を開催しました。
この講座は、組合員活動に携わる委員の皆さんからの「どんなふうに委員会を運営してけばいいのだろう?」という声を受けて、みんなが楽しく話し合えるコツを学ぶために開催し、委員、地域理事、組合員活動に関わる生協スタッフが参加しました。

ひびのあゆみ先生
講師として、日本ファシリテーション協会 富山サロンスタッフの、ひびのあゆみさんにお越しいただきました。
「ファシリテーション」とは、直訳すると「促進する」という意味。そこから転じて、「人々の活動をうまく促進する。そのための話し合いをうまく進めること」です。
「日常にしろ仕事にしろ、話し合いには皆さんの大切な時間を使います。うまく話し合いを進めるファシリテーションは誰にとっても必要なことだと感じ、みんなに広めたいと思って活動を始めました」と、ひびの先生がファシリテーションを学び始めたきっかけをお話しくださいました。
まずはグループに分かれ、アイスブレイクの自己紹介。アイスブレイクは、初めて会う人と話すときだけでなく、話しやすい雰囲気づくりのためにとても大切だそうです。
最近のできごとなど、ちょっと楽しい話題を声に出して話し、相手の話も聞くことで、気持ちがリラックスし、意見が出しやすくなります。
笑いも交えておしゃべりし、お互いの緊張がほぐれたあとは、「こんな会議は嫌だ」というテーマで、うまくいかない話し合いの「あるある」を出し合いました。

グループワーク。どんどん意見が出てきます。
意見を出し合った後、グループワークはいったんお休みして、話し合いをうまく進めるために気を付けることを教わりました。
話し合いは事前の準備も大切です。
何のために話し合うかという目的、時間内に話し合える議題を用意し、話し合いに参加するにあたってのルールや役割も決めておきます。目的やルールを共有できると、その後の話し合いもスムーズになります。
また、意見を出し合うときは、すべての意見を紙やホワイトボードに書くのも、話し合いをうまく進める方法だそう。
書かれた意見がみんなに見える状態になっていると、意見がまとまるまでの経過をみんなで確認することができ、話が堂々巡りになったり、最後に結論がひっくり返されたりすることを防げます。
ほかにも話し合いを進めやすい座席の選び方や、意見を出しやすくする「聴き方」「質問のしかた」などを教わったあと、グループごとにもう一度話し合いをやってみました。
テーマは「私たちはなんのために活動しているの?」。教わったコツを取り入れ、10分間でグループの意見をまとめ、発表します。
参加した皆さんは、生協に入ったきっかけや、初めて活動に参加した時のことなど、それぞれの思いを出し合いながら、組合員活動について、大きな紙に意見をまとめていきました。短い時間でしたが、どのグループも、自分たちの活動への思いをまとめ、発表することができました。

それぞれのグループでまとめた意見を発表しました。
発表終了後、ひびの先生が参加者からの質問に答えてくださいました。
「主張が強い人、話が長い人がいたり、話を脱線させる人がいるときは、どう対処したらいいですか?」という質問に対しては、「これ1つですべて解決!というスキルはありませんが、今日学んだことを実践していけば、そうした問題はかなり減らすことができます」とひびの先生。
アイスブレイクでみんなが話しやすい雰囲気を作ると、意見を言う人の偏りを防ぐことができる、みんなに見えるように意見を書くことで、「今は○○の話をしましょう」と話がそれても戻すことができるなど、話し合いがうまくまとまるほうへ導きやすくなるそうです。
最後に「楽しく活動ができるように、ファシリテーションを日々の話し合いや組合員活動の中で活かしていってください」という言葉をひびの先生からいただきました。
参加者 12人
参加者の感想
- グループで役割を振って、話し合って、意見をまとめて発表するという一連の流れを実践できてよかったと思います。座席レイアウトは参考になりました。他のブロックの委員さんと交流もできてよかったです。
- 話し合いをするにあたってのルールやプロセスが大事だと理解しました。今後の委員会の話し合いにも活かしたいです。
- 細かいところ、事前の準備が必要なことなど、具体的に知れてよかったです。