10月13日(月)、リーディングボランティア交流会を開催し、リーディングサービス利用者 5名(同行者5名)と7名のボランティアの方が参加しました。
とやま生協では、視覚に障がいがある組合員向けに、組合員ボランティアが毎週の商品案内を読み上げて録音し、登録されている方へデイジー図書として配達時にお届けしています。現在、37名のボランティアの方が読み上げ活動を行い、15名の方が利用されています。
今回は、被爆・戦後80年の節目の年にあたり、リーディングサービスボランティアとしても活動されている被爆体験伝承者・佐野環さんから、在日韓国人 李(い)さんの被爆体験についてお話を伺いました。

被爆体験伝承者 佐野 環さん
佐野さんは、1945年8月6日に原子爆弾が投下された当時の広島市内の様子を、スライドに映した絵を交えながら丁寧に語られました。お話を聴いていると、まるで目の前に情景が浮かぶように、当時の悲惨な状況がありありと伝わってきました。
また、佐野さんは、実際に被爆体験を伺った在日韓国人の李さんの体験についても紹介されました。李さんが語ったのは、被爆者としての差別や、朝鮮人であることによる人種差別の苦しみ、そして原爆の犠牲となったのは日本人だけでなく、外国人にも多くの被害が及んでいたという事実でした。被爆者たちは「自分たちと同じ苦しみを誰にも味わってほしくない」という強い願いを抱いていたといいます。
最後に佐野さんは、「今日聴いたこと、知ったことをぜひ誰かに伝えてほしいと思います。それが平和について考える一歩になります」と、静かに、そして力強く語りかけました。

佐野さんのお話を聴く参加者
その後、リーディングサービスの利用者さん、ボランティアの皆さんとお菓子を食べながら交流しました。

自己紹介をしながら交流タイム
交流会では、利用者さんから「吹き込まれたリーディングのCDはとても聞きやすくて感謝しています」「ボランティアの皆さんからのちょっとしたコメントに温かい気持ちになります」といった感想が寄せられました。
一方、ボランティアの方からは「利用者さんと久しぶりにお会いできて嬉しいです。こうしてみんなとつながっていられることが、生協の良さだと思います」「いつも利用者さんのお顔を思い浮かべながら吹き込んでいます」といった言葉があり、互いの思いが通い合う温かな交流の場となりました。

皆さんで記念撮影
参加者(ボランティアの方)の感想
- 久しぶりに利用されている方、ボランティアの皆さんとお会いできてうれしかったです。生協の仲間、助け合い、支え合える仲間を実感できる機会でした。
- 普段録音をしている側、聞いていらっしゃる側の意見交換ができてよかったです。お顔を拝見したので、想像しながら吹き込みたいです。